トライボロジーとは、接触面の科学・技術のことです。
触っているものには、必ず”摩擦”が存在します。
もし、この摩擦がなくなったらどのような世界になると思いますか?
ドラえもんのもしもボックスで試してみましょう!!
もしも摩擦が0になったら
摩擦がなくなったら→生活できません
もしも、摩擦が0になったら、人はモノを持てません。
人はものが落ちないように、指で挟んでいます。挟んでいる部分に摩擦があり、それで落ちない様にしています。
実は、指紋があることで滑らないようにしているのです。
この摩擦が0になるため、ものは、落ちます。
どう頑張っても落ちます。ものを持てなくなります。
摩擦がなくなったら→人は歩けません
歩くとき人は、地面を歩いてる方向とは逆方向にけることで前に進みます。
蹴るときに、摩擦が発生しツルっと滑らないのです。
摩擦がなくなると、地面をけれません。
スケートリンクの上を歩いているイメージです。
摩擦がなくなると、人は動くことも立ち上がることもできません。
日常生活のすべてには、摩擦があります。なくなると、実は生きていけないくらい大切なものです。
だるま落としだけ摩擦がなくなったら→つまらなくなります
だるま落としで考えてみましょう。
だるま落としの重なっている部分だけ、摩擦がないとしたらどうなるでしょう。
パーツを一個飛ばす勢いさえあれば、基本的にミスしません。
イメージ、パーツの前後がエアホッケーのように浮いてます。摩擦が0になるとだるま落としは何とも面白くなくなります。
言い換えると、重なっている部分をめちゃくちゃ滑りにくいもの、例えばゴムにすると。ほぼほぼ失敗します。
摩擦をちょっといじるだけで、だるま落としは、簡単にもむずかしくもできてしまいます。
空気抵抗がなくなったら→新幹線の頭はどんな形でもいいです
新幹線の頭の形状が、先とんがっているのは空気抵抗を減らすためです。モデルは、カワセミというのは有名な話ですね。
これは、トンネル等に入るときの車体への衝撃を減らすため等などの理由があります。
そこで、空気抵抗がなくなったらどうでしょう。空気抵抗は、空気との摩擦です。これを減らすために、新幹線や車はデザインを工夫しています。
車の形状が似ているのは、シミュレーションソフト(たぶん、同じようなソフト)を使って、一番摩擦が少ない形を選んでいるから、という考察もできます。
空気抵抗がなくなったら、デザインは自由度が増し考えられないような形の車が生まれるかもしれません。
摩擦はないと生活できないが、いらない場所も多い
摩擦がないと、人は生きていけません。その一方で、摩擦を減らすための工夫をしているのも事実です。
摩擦を制御していこうかというのもトライボロジーの学問の意義の一つになります。
もしも、摩擦が0になったらトライボロジストは無職になってしまいます。